ゴミグモ
●ゴミグモ((コガネグモ科ゴミグモ属):
川沿いの農家の道端に、空き地の片側を囲むように植栽されたヒノキなどの植え込みがあります。
・その植え込みのそれほど高くない位置に、初夏の頃から多数のゴミグモが巣をかけています。
「ゴミグモ団地」のようで、よほど“食住”環境”として好適な場所なのでしょう。
大きな垂直円網を張り巡らして、中央にゴミを縦に並べています。
・ゴミの“持ち主”のクモは“ゴミ柱“の中程に作った窪みの中に脚を縮めて忍者もどきの体勢で隠れていて、傍に近寄ってもなかなか見分けがつきません。
ゴミは獲物の食べかす、また脱皮殻、枯葉ごみなどを糸でまとめたもので出来ています。
巣に付けているゴミの量は相当なもので、長さは7~9cmもあってとても目立ちます。
なお産卵時には卵嚢もその中に置くそうです。
・近くにある巣の太い枠糸を1本切ってから、ゆっくりと“ゴミの棒”を引き寄せ、どこに居るのか探してみました。
すぐにゴミから逃げ出すようなことはありませんでした。
・クモの体は黒褐色で、灰白色、褐色や黒色の不規則な迷彩模様があり、腹部背面には2個、腹端に6個の突起があります。
さらに脚も小さく折り畳んで前胸部を隠している姿は「ゴミ」そのもの。
・写真を撮ってから、じっとしているのをちょっと突っつくとすぐに “ポトリ”と下草の上に落ちていきました。
・しばらく待っていると、落ちるときに出していた糸を伝ってスルスルと戻って来て、もとのゴミポジションに戻っていきました。
なお、網は壊されても支障がなければ特に移動せず、修理のみで使用し続けるとのこと。
・最後にもう1本のゴミ(長さ9cmありました)を引き寄せて、
・ゴミに上部に隠れていた「ゴミ主」を指で摘んで、撮影に協力してもらいました。
・しばらくすると歩き出しますが、スピードは思いのほかゆっくりです。
ゴミの中にいる時には撮れない、なかなかシックでおしゃれなお姿でした。
大きさ♀12~15mm、♂7~8mm。 出現時期は4~10月、分布は本州、四国、九州。
※余談ながら,ゴミグモ属にはゴミを付けないものも多く居ます。
ギンメッキゴミグモもその一つです。
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