セグロアシナガバチ/巣
●セグロアシナガバチ(スズメバチ科アシナガバチ亜科):
8月はじめの朝方、2Fの部屋内からベランダの床に複数のセグロアシナガバチがいるのが目に止まりました。
このハチは何もしなければ襲ってくるようなことは無く、暑い日には日常的に庭の睡蓮バチなどに水を飲みにやってくるので、特に気にしたことはないのですが、何気なく窓を開けてから、ふと少し離れたサッシの足元を見ると、窓サッシの下枠とベランダ床面の空間に、過去に見かけた中では最大の巣が作られていて、その周辺に多数の働き蜂が群れているのが目に止まりました。
その近くは洗濯物干し場にもなっていて、場合によっては洗濯物干し中の足元が刺激になったり、あるいは洗濯物に紛れて取り込んで刺されたりしても困るかなあ、と思案の末、家内に知らせると駆除して欲しい、とのことで、気の毒ながら駆除してしまいました。
ごく一般的な家庭用のハエ・蚊用殺虫剤スプレーを、巣とその周辺に群れていたハチに向けて直接噴射。
最近のハエや蚊などは丈夫になっているのかすぐに飛んで逃げて平気なようなのに、セグロアシナガバチはいとも簡単にダウンしてしまいました。
周囲に飛び回る個体が無いことを見届けてから、素手で巣を取り外し、周辺に転がっていた幼虫や成虫を掃き集めて記録写真を撮った後、紙袋に収容して生ゴミとして処分。
ハチには気の毒でしたが・・・・。
数匹、飛び去ったものも含めて、40匹前後は集まっていたようで、取り外した巣の長径は16cmほど、育房数はおよそ300以上ありそうで、アシナガバチの巣としてはかなり大きな巣だったようです。
※セグロアシナガバチ:
体長は21~26mmで、日本産のアシナガバチの中では最大の種類。
市街地で最も普通に見られ、4月中旬頃から人家の軒下や木の枝などに巣を作ります。
働きバチの羽化は5月下旬~7月、オスと新女王の羽化は7月下旬~9月。
一般的な巣の大きさは200房未満ですが、大きなものだと育房数は300~400房、働きバチは50頭ほどになります。
6~8月に巣を刺激したりすると攻撃してきて刺されることがありますが、何もしなければおとなしいハチです。
出現時期は4~10月、分布は本州、四国、九州。