地味な木の花②ヤマモモ
ヤマモモの花(ヤマモモ科ヤマモモ属):
公園や街中に整備された遊歩道にヤマモモが植栽されています。
ヤマモモは雌雄異株の常緑高木です。
3~4月が花の時期だったことを思い出して、花ははじめての写真撮りに。
①
公園に複数のヤマモモの植栽が点在していますが、いずれも果実の稔らない雄株ばかりのようです。
あたらためて、一番目立つところに植栽されている主木の花を見ると、確かに雄花がたくさんついていました。
●雄花:
・雄花序の長さは2~4cm。
・画像では分かりませんが、雄花の開いた苞からは、5~7個の花糸が伸び出します。
②
街中の遊歩道に複数植栽されているヤマモモの主木は雌株で、果期には多量の果実を樹下のベンチや遊歩道に落とします。
地味な雌花は初めての撮影で確認しました。
●雌花:
・葉腋に雌花序を出します。花序の長さは約2cm。
(画像はクリックで拡大します。)
・雌花には花被(萼と花冠)はなく、苞と小苞に包まれた濃紅色の雌蕊花柱(先が角状に2裂している)が出ています。
花は花柱を含めて長さ約2mmとごく小さなものです。
・4月下旬で花も終期に近かったため、すでに外果皮が球状に肥大して、表面に粒々のある小さな果実が出来かかっていることが、写真を見て分かりました。
・初夏にできる直径1~2cmの赤い実は甘味、酸味に加え、少し松ヤニのような雑味がありますが食べられます。
(過去ログから画像再掲)
果実は収穫してもすぐに黒ずむなどして日持ちしないため、ジャムや果実酒に使われることも多いです。
以前のことですが、いくつかまだきれいな実を拾って少量の果実酒にしてみたら、きれいな淡紅紫色のヤマモモ酒になりました。
なお実りは隔年の豊凶を繰り返すことが多いそうですが、日頃の関心が薄く気がつきません。
※本種は中国及び日本を原産地とする雌雄異株の常緑樹。
主に関東以南の低地に自生するとのこと。ただ、葉が密生し、丈夫であることから公園など公共の場所などによく植栽されています。
ただ、街路樹などとして使う場合は、雌株では果期に多数の実が落下して歩道を汚すため、雄の木を植栽することが多いとのこと。
花期は3~4月、果期は6~7月。
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