6月、次々にやってくる害虫仲間(ハマキムシ幼虫他)など①
梅雨シーズンにやって来たありふれた害虫仲間など。
●ブドウトリバ(トリバガ科):
珍しくありませんが、今シーズンも時折庭先に飛来して外構壁などに長時間静止しています。
なお、この仲間の同定はなかなか難しい、と言うことですが素人的には従前よりすべて“ブドウトリバ”として記録しています。
大きさ(開張)15mm、成虫出現時期は5~11月、分布は本州、四国、九州。
幼虫はブドウ、またエビヅル、ノブドウ、ヤブカラシなどブドウ科植物の葉を食べます。
都市部では本種が多いという。
※余談:
毎年、主に夏から秋にかけて、時折、庭先にトリバガ科の珍妙なガが飛来して外構壁に止まっています。
近くにはごく普通にエビヅル、ノブドウ、ヤブカラシなどブドウ科の雑草が生えています。
初見記録 (2008年) https://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/post_5693.html
では、単純な絵合わせで「ブドウトリバ」としていました。
それ以来、画像を見る限りほぼ同じ画像ですので、これまですべてブドウトリバとしていました。
今回あらためてトリバガ科の成虫縮小画像リスト*を参照し直してみると、「ブドウトリバ」よりも、「未同定」とされた画像の1部によく似ているような気がしましたが、(最初からずっと間違っていた???)素人には判別不能ですので、これまでどおりにしています。
*参考画像リスト:『56.トリバガ科 成虫縮小画像一覧』: http://www.jpmoth.org/Pterophoridae/F0000Thumb.html
●ムラサキシラホシカメムシ(ツヤマルシラホシカメムシ)幼虫(カメムシ科):
庭にやって来てジョウロの上を這っていました。
過去にも繰り返し観察記録があり、ムラサキシラホシカメムシ幼虫としていましたので同じに。
※大きさ約5mm。つやのある銅色の体に、ふたつの白い斑点が目立つ小さなカメムシ。
イネ科植物の穂上やハルジオンツユクサなど、いろいろな植物のうえで普通に見られる。
出現時期は4~10月、分布は本州、四国、九州。
・なお本種とよく似たマルシラホシカメムシがいます。
こちらの成虫はツヤが少なく、シラホシ(白い2つの斑紋)が小さいことで区別されていますがわかりにくいです。
“絵”を見る限り、両者の幼虫にいたっては更にわかりにくいです。
●ハマキガの幼虫仲間:
庭のレンギョウ(モクセイ科)の葉が複数綴り合わされ食害され見苦しくなっていました。
その部分を切り取ってほぐして出てきたハマキムシの幼虫仲間です。
大きさは20mm以上。
同定できませんが、「チャハマキ」または「チャノコカクモンハマキ」幼虫と思われます。
(いずれもチャやツバキ、サザンカなどのツバキ科植物、またリンゴ、ナシ、カキ、ブドウ、ミカンなどの果樹を食害するハマキガ科のガの幼虫です。
なお、「チャハマキ幼虫」は複数枚の古葉を全面、上下に綴り、「チャノコカクモンハマキ」は、新葉を縦にとじて坪状に綴り合わせ、集中的に加害するという特徴があるとも。
またこのほかの記載も見られますが、素人にはなかなか分かりません。
(→ https://cropscience.bayer.jp/static/pdf/crop/0908.pdf )
・また同じ時期に、プランターの「シロダモ幼苗木」(鳥が運んできた種から自生したらしい)の上下複数枚の葉を貼り付けるよう綴り合わせて食害していたのも、上記と同じ幼虫でした。
・参考情報:
「チャハマキ」の老熟幼虫は、大きさ25mmほど。外観は淡緑色棒状で、頭部は黒褐色。
「チャノコカクモンハマキ」の老熟幼虫は、大きさ18~20mmほどと小さく、外観は淡緑色の棒状で、頭部は淡褐色。
その他ハマキムシ参考 http://dacocha-kagoshima.com/3-5.html
●セマダラコガネ(コガネムシ科):
庭にやって来て地面や草の上を這っていました。
※大きさ10mmほど。色調には個体変異が多いが、ありふれた昆虫。
広範囲の草木食害する昼行性の害虫。出現時期は6~8月、分布は日本各地。
|
| 固定リンク
「昆虫」カテゴリの記事
- モンキチョウ(2021.02.22)
- ナナホシテントウ(2021.02.06)
- 越冬中のキタテハ(2021.01.28)
- ヤノナミガタチビタマムシ、フサヤスデの仲間(2021.01.14)
- ツバメシジミ、キチョウその他(2020.12.12)