夏の草叢のバッタ仲間(マダラバッタなど)
朝夕涼しくなったのですが、まだ真夏日もやってくる昨今。台風もやってきますね。
除草作業が行われる前、夏草が繁茂するフィールドで暮らしていた顔なじみのバッタ仲間。
振り返って見ると、この間にカマキリにはまったく遭遇しませんでした。
単調な環境なので観察できる種類は少なく限定的です。
●マダラバッタ(バッタ科):
草原の遊歩道に出ていたマダラバッタ。左後脚が欠損していました。
※トノサマバッタより一回り小さく、体型はスリム。
周辺では見かける頻度は少ないです。
体は黄褐色または緑色で稀にピンク色の個体も観察される。
前翅の根もとに近いところに黄白色~黄緑色の明瞭な条(縦帯)がある。
♂は体長27~31と小さく、♀の方が34~35mmと大きい。
体型は細身で、翅は長い。
また後脚脛節は赤・青・黒・白の斑模様。
荒れ地や河原、草原などの地上で見られる。
トノサマバッタやクルマバッタモドキとも良く混生している。
動作は非常に素早く、敏感で捉まえにくい。
出現時期は7~10月、分布は本州、四国、九州。
●イボバッタ(バッタ科トノサマバッタ亜科):
撮影の時、背景に紛れて何度も目をこすらないと分かりにくい小さめのバッタ。
※大きさ(翅端まで)♂24mm前後、♀35mm前後。
地味な体色で、胸部背面にイボ状の突起がある小振りなバッタ。
地表に静止していると背景に紛れて見わけにくい。
出現時期は7~11月、分布は本州、四国、九州。
●クルマバッタモドキ(バッタ科トノサマバッタ亜科):
草叢にいた幼虫(上)と、遊歩道上に出ている成虫クルマバッタ。
※体色は褐色と薄灰色のまだら模様で、胸部背面に、1対の「く」の字形の白線がある地味なバッタ。
草叢から遊歩道上に出ていることが多い。
大きさ(翅端まで)♂は40mm前後、♀60mm前後。
出現時期は7~11月、分布は日本各地。
●ヒメギス(キリギリス科キリギリス亜科):
初夏には葉に静止している幼虫を見かけます。
成虫は時折、遊歩道上に出ています。
草叢にいる時は近寄るとポトリと下に落ちるように隠れて撮てません。
※大きさ30mm前後でキリギリスより一回り小さい。
全身が黒褐色で、背中は緑色または褐色。胸部の後方にある白線の縁取りが特徴。
出現時期は6~9月、分布は日本各地。
●トノサマバッタ:
褐色型幼虫(上)と成虫。身近で一番ポピュラーなバッタ。
●オンブバッタ:
何時も小さな♂が大きな♀の背中にオンブしています。
庭にやってくると園芸植物の葉を片端から食害する困ったバッタ。
●ショウリョウバッタ:
小さい♂だけでした。
大きな♀も草叢で普通に見かけますが撮っていませんでした。
●ツチイナゴ:
個体数は少なくて成虫はあまり見かけませんが、親子とも”涙目模様”の幼虫がいました
成長して、そのまま越冬します。
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