ルリタテハ蛹にアオムシコバチ寄生/後日譚
先に、ルリタテハの蛹が、寄生蜂のアオムシコバチ(の仲間)に寄生されてルリタテハ成虫は羽化できなかったことを記録しました。
その時点では、まだ庭には採取観察をしない蛹も数頭残っていたので、そちらからも寄生蜂が羽化してくる可能性があるため処分が必要ということで、あらためて庭を点検して、残存していた蛹を(抜け殻も含めて)茎ごと採取して後始末をしました。
その記録です。
●10/18点検時に5個の蛹が残っていました。
そしてそのうちの①~④の4個は懸念したとおり、蛹の中味は空っぽで、すでに寄生蜂が羽化して出ていった脱出孔が開いていました。
残る1頭⑤の蛹はまだ生きているようで、体には柔軟性が残っていました。
しかし手で触れても暴れることはありません。(正常な蛹は、頭部などに触れると、”触るな”とでも言うように激しく体を振ります。)
そこで⑤の蛹は(性懲りもなく)再びペットボトルに収容し、その後の経過を観察してみました。
結果は、残念ながらこの蛹もまた寄生蜂に侵されていたことがわかりました。
●この蛹を探していた際に、足元から斜めに長く伸びて花を開いていたホトトギス株が邪魔になるので引き抜いたところ、葉裏に、新たにルリタテハの若齢幼虫がくっついているのが目に入りました。
さらに、その株の下方の葉裏には、孵化間もない小さな個体もいました。
またついでに隣接する一株の葉を持ち上げて見るとやはり若齢幼虫がいました。
ずいぶん遅いタイミングで産卵され孵化したようです。
なおこの件はこれで終わりでその後の観察はしていません。
・10/18、新規に見かけたルリタテハ若齢幼虫:
●10/18採取した⑤の蛹をペットボトルに収容。
前回観察に準じて室内放置観察。
なお、寄生蜂は前回同様、アオムシコバチ(の仲間)と推定しました。
今回は以上で観察終了として、ボトルの口から殺虫剤をスプレーしてすべて処分しました。
●ホトトギス:
葉を食害されてさんざんな目に遭った後、先の台風21、続く22号の風雨に曝されてもなお、花を開き続けています。
・渋い茶花のホトトギス
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■追加メモ:
処分の翌日、ペットボトルの底を切り取り、蛹を取りだしてあらためて脱出孔を確認したところ、脱出孔に頭を出して塞いだ状態のものがいたことがわかりました。
そのせいで、脱出していた寄生蜂の数が少なかったのでした。
当然ながら、蛹の中にはまだ多数の蛹や羽化して脱出待ち状態のものが詰まっていました。
寄生蜂の種類は素人には同定出来ませんが、脱出成虫は集めて写真だけ撮り、「アオムシコバチの仲間」としました。
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