アカメガシワの種
●アカメガシワの種:
林地の落葉低木に、“上空から”落下してきた「黒く丸い種がたくさんついている“枯れ枝小片”」が絡まって付いていました。
何となく見覚えがある気がしたのですが直ぐに思い出せず、写真撮りに。
パソコンで原画サイズの写真を確認して、過去何度も“取材記録”のある、アカメガシワの種と分かりました。
(→近くにアカメガシワの大木があったのかも知れません。)
新味はありませんが、過去ログに、種の詳細画像がなかったので、今回過去ログを含めて要旨をまとめ、あらためて記事にしました。
アカメガシワは、近隣では川や用水路沿いに自生していて、環境整備の邪魔にされる迷惑雑木の1つになっています。
種の鳥散布によっても容易に増えるようです。
■アカメガシワ(トウダイグサ科アカメガシワ属):
過去ログから要旨再掲:
・アカメガシワは雌雄異種の落葉高木です。成長が早く、樹高は10mほどの大木に育ち、下枝はなくなりやすい樹木です。
・5月に名前の通り赤芽の葉が展開します。
・6月下旬には、雌株、雄株それぞれ、ほぼ満開の雌花、雄花をつけています。
雌花の子房には棘状の突起が多数あり、雌しべの柱頭は3つに分かれています。
余談ながら、ついでに
・雄花(雄株):
枝先の円錐花序にたくさん付いた丸い蕾がはじけると、淡黄色の小さな花が開きます。
花には花弁がなく、多数の雄しべが線香花火のようについています。
たくさんの昆虫が集まってきます。
・果実:
7月の終わり頃になると若い果実ができます。
その後に熟すと果皮が割れて中から黒くて光沢のある種子が顔を出すようになり、鳥がついばみにやって来ます。
(写真は9月撮影。)
熟した果実は鳥に食べられて少なくなって行きますが、食べ残されたものはこぼれ落ちることはなく、晩秋以降になってからは花序ごと落下します。
■種(今回撮影画像):
・”上空”から落下して落葉樹に引っかかっていた花序・果実:
・果実は蒴果で、果被は3つに割れて、中には丸くて黒い種子が3個入っています。
・種は「木の実工作」で”目”の材料として使えますが、割れた殻もそのユニークな形から何かに使えそうな素材です。
(木の実工作例:https://matome.naver.jp/odai/2138026759370931301)
・なお種子の表面には油脂があり、休眠すると埋土種子となって長期間にわたり、土中で伐採などの撹乱を待って発芽、繁殖します。
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