クスノキ・実生の苗木、果実
例年なら年内に大半の実を落としてしまう公園のクスノキ大木の1本が、未だに青いままの実を落とし続けていました。
時折は、食べ物の乏しくなったこの時期、少数ながら果実を食べにやってくるヒヨドリの鳴き声が聞こえます。
クスノキも過去何回か記事にしていて珍しくもありませんが、改めて足を止めて撮ってきました。
ウロウロしたきっかけは、公園の日当たりの良い場所に点々と実生の苗木が生えていて、初見では何だか分からなかったため、園内に植樹されている常緑樹木の葉の形状などを比較して見ることでした。
そして苗木はクスノキと分かったのでした。
クスノキ成木の葉の葉身は卵形~楕円形で先が尖り、縁は全縁(ギザギザがない)で、波状にうねっています。
一方、実生の苗木や「ひこばえ」(樹木の根元や切り株から群がり生える若芽)などにつく葉の葉身は倒卵状長楕円形で先は尖り、葉の縁は波うちません。
●クスノキ成木の葉(上段)と、実生の苗木の葉(下段):
(画像はクリックで拡大します)
●成木の葉(上)と、根元から芽生えた枝(ひこばえ)に付いた葉(下):
(なお成木とひこばえや実生苗木で葉の形状が異なるのはクスノキに限ったことではありません。)
●クスノキ・果実:
・未だに樹冠下に青い実をポトポト落としている1本の大木:
・いくつか拾って帰り、1cm方眼紙に置いて撮影:
カッターナイフで切るのも硬い黒い種が1つ。
※クスノキ(クスノキ科ニッケイ属):
常緑高木で雌雄同株、両性花。大木に育ち、春の新芽はきれいで、公園や街路樹などとしても植栽されている。
5~6月に本年枝の葉腋から円錐花序を出して小さな(5mmほど)黄白色の花をつける。*
花後に結実し、10~11月に黒く熟す。
果実はツグミ(冬鳥)、キジバト、ヒヨドリ、ムクドリ、メジロなど小鳥の好物で、種は遠くまで“鳥散布”される。
原産・分布は本州(関東南部以西)、四国、九州。
*クスノキの花:
https://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/20155-8eb1.html
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