クロハネシロヒゲナガ
今シーズンも飽きもせずで、この時期定番のクロハネシロヒゲナガです。
過去ログは
https://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/2012-b948.html
近郊の田圃地帯では既に田植えも始まっています。
(以下の画像はすべてクリックで拡大します。)
毎年、この時期になると、堤防や公園周辺の空き地などには、まだ背丈の高い雑草は伸びあがっていませんが、ネズミムギなどイネ科の雑草やその他の小型の雑草が膝下くらいまで生えた草地が広がっています。
(余談ながら5月中旬にはもう、大型の雑草も急速に伸び出して草原を席巻するようになり、足を踏み入れることは出来なくなってしまいます。)
この4月中旬から5月上旬位の期間限定で、毎シーズン珍しくはない普通種の小さな蛾「クロハネシロヒゲナガ」が一斉に姿を現します。
高く飛ぶことはなく、草叢の茎の間隙を縫うように、♂は白く長いヒゲをふわふわさせながら飛んでいますが、特に関心もなければ、まず気付くことはないでしょう。
その付近は、たいていは『人を連れた犬』が通る散歩道にもなっていて、犬は素通りしようとしているのですが、時に“連れられた人間”が、草叢に向かって座り込みカメラを向けているいかにも不審者の爺さんにお声がけなさるのです。
“そこで何してるか?”と。
♂は♀を探して、ふわふわ・ふらふらと飛びまわっています。
多数いてぶつかりそうになったりしながら、♀を見つけるまでは止まることは殆どありません。
その様な状況下で♀の方は草叢で葉や茎の中程や、そのあたりに頭を出したネズミムギの穂先、またツメクサの葉上などに静止して居ることが多いので、写真撮りは♀の方が先になります。
(ただ、当然ながら写真には大変撮りにくい条件で、少しでも傍の邪魔になる葉などに触れると直ぐに逃げてしまいます。)
その後、♂が目の前の草に止まるのをひたすら待つということになるのです。
■ネズミムギの葉の中程に静止している♀、周辺の草叢を飛び回る♂:
経験上、どちらかと言えば明るい曇り空で風がなく、まだ気温が低い早朝なら、♂もまだそれほど活動的ではなく、飛び続けないで草に止まっていることが多いようで,狙い目です。
変わり映えしませんが、その様な、4月下旬の曇天下、気温は23℃で殆ど風のない午前中に撮った画像を掲載しました。
●公園脇の空き地:
ネズミムギなどの雑草が生えそろっていて、多数のクロハネシロヒゲナガが出現しています。
またオヤブジラミやハルジオンなどの花も咲いていて、花にはクロハネシロヒゲナガやその他の小昆虫が集まって吸蜜している草叢です。
(6月前後には除草されるところです。)
●クロハネシロヒゲナガ♀:
草叢の高さの中間付近にあるツメクサの葉やネズミムギの穂先にとまっていた髭の短い♀。
●♂:
・待っていた目前のネズミムギ葉先に止まった白髭(触角)の長い♂。
体長(頭部先端から腹部後端まで)は4.5mmほどで、触角の長さは約4倍の17mm。
直ぐに飛びます。
・草叢の、ネズミムギと背比べするように花茎を伸ばして小さな花を付けたオヤブジラミ(ヤブジラミと異なり、5枚の花弁の縁が紫色を帯びます。)で吸蜜していた♂(青色↓にいます。)吸蜜行動中はなかなか逃げることは無いのでシャッターチャンスです。
●草叢のハルジオン(茎は中空)で吸蜜する♂(上段)♀(下段):
■傍のハルジオンで吸蜜するベニシジミです。
白い花弁('舌状花)にとり囲まれた中心部、黄色い筒状花の集合部の直径は10mmほど。
クロハネシロヒゲナガの小さいことが分かります。
■付記:
過去ログ画像一部加工画像
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