コケオニグモ
●コケオニグモ(コガネグモ科):
お盆の最中、富山県下の中部北陸自然歩道の一角で偶然目にしたもの。
山地樹林縁で,見上げる位置に設置された木箱の陰に静止していた個体で、その場所ではとても目立つ色彩と体型だったので気がついたのでした。
別のアングルが撮れないので、暑さしのぎに手にしていたウチワを差し出すと、その表面を伝い歩きしながらやがて地面に落ちて逃げていきました。
その姿を、ポケットにあったスナップ写真用の非力なコンデジで追っかけたもので、ピントの甘いスナップ・ショットしか得られませんでした。
それでも、その特異的な姿・外観から”絵合わせで“コケオニグモと判断したものです。
体色は、緑色に黒色の斑紋がある迷彩色、また腹部にある2個の突起(ツノ)は茶色と黒色という特徴的な姿/体色の大型のクモ。
山地の地衣類が着生した樹林地域に生息しているが、名前のとおり、ウメノキゴケなどのコケ(地衣類)に似た緑と黒を基調とした迷彩色で、昼間は苔むした樹皮などにまぎれて脚を縮め静止していて(常にコケの上に静止しているだけではないが)、夜になると樹間に大型の円形網を張り、昆虫などを捕食しているという。
その様な生態のため、天敵のクモバチ科のハチに襲われにくく、また人の目にも見つかりにくいと思われ、日本各地に分布していても採取記録は多くない、というのはそのような事情にもよるのでしょうか。
※コケオニグモ(コガネグモ科オニグモ属)
:
大きさ(体長)♀16~23mm、♂11~14mm。分布は日本各地。
なお日本のレッドデータ検索システム*を参照すると、環境省カテゴリでは「指定なし」になっていますが、
都道府県指定では千葉県、愛知県で「絶滅危惧Ⅰ類」指定で、東京都では「情報不足」となっています。
(* http://jpnrdb.com/search.php?mode=map&q=111001040312286 )
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