サツマノミダマシ(クモ)/ハゼノキの実
●サツマノミダマシ(薩摩の実騙し)(コガネグモ科ヒメオニグモ属):
サンゴジュなどの植栽されている草地の葉上で休んでいました。
緑の葉上でも目立つきれいな黄緑色の“かたまり”に見えて気がついたもの。
(画像はクリックで拡大します。)(2018.9.18撮影)
・なお、とてもよく似た近縁種の「ワキグロサツマノミダマシ」が存在するということなので、撮影後に、ポケットにあったゴミ袋で捕獲して持ち帰り、シャーレに入れて”ワキグロ”の名前のような腹部側面が黒褐色ではないことを確認した後、元の生息場所に戻しました。
※体長は♂:8~9mm、♀:8~11mm の中型で、腹部が黄緑色の綺麗なクモ。
日当たりのよい草地や森林までさまざまな場所で見られる。
頭胸部はやや縦長で褐色を帯びる。
歩脚は全体に褐色を帯び、各節の末端は濃くなる。歩脚の体に近い部分は緑っぽくなることもある。
腹部は全体に鮮やかな黄緑色の卵形で前方がやや幅広いが、角張ることはなく、腹部前方から側面に沿ってV帯状の黄色い線がある。
夜行性で夜間に円網を張り、虫を捕食するが、日中は網をたたんで葉上で休んでいる。
和名のサツマノミダマシは、見かけが一部の地域で“薩摩の実”と呼ばれる(=ハゼノキの実)に似ていることから名付けられたとのこと。
出現時期は7~9月、分布は本州、四国、九州。
※ついでに:
ハゼノキの果実:
旧家の屋敷林地にハゼノキがあり、実をつけていましたので、”薩摩の実”の参考までに掲載。
未熟果は黄緑色で、熟したものは淡褐色になっていました。
(画像はクリックで拡大します。)(2018.9.19撮影)
※ハゼノキ(櫨の木)(ウルシ科ウルシ属):
単に「ハゼ」とも言う、雌雄異株の落葉小高木。
果実は「薩摩の実」とも呼ばれる。
秋に直径5~15 mmほどの扁平な球形の果実が熟す。
果実の表面は光沢があり無毛。
未熟果実は緑色で、熟すと淡褐色になる。
古くは、脂肪を含む果実から木蝋が採取されて和蝋燭などの原料として利用された。
また果実は、野に食べ物が乏しくなった冬期に鳥の好む食糧となり、種子散布されて分布域を広げている。
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