散るさくら
昨日は曇天で、少雨ながら時折冷たい雨の一日。
そして本日は快晴でしたが西寄りの強風が吹いて、身近のサクラはすべて落下の舞に。
・”花筏”と言いたいところですが、水路の水量は少なく、流れもきわめて緩やかなので、折からの強風にあおられて、”吹き溜まり”になったもので、風情には欠けます。
・花の蜜を求めて騒がしく群れていたヒヨドリも少なくなりましたが、それでも未練がましく、花弁が散った花にも嘴を入れて、めしべの先の子房の周りに残っている蜜を吸いにやってくるものもいました。
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※雑記メモ:
桜、花にまつわる詩歌
・散る桜
広辞苑「花吹雪」(桜の花びらが吹雪のようにたくさん舞い散ること。桜吹雪);「花筏」(花が散って水面に浮かび流れるのを筏に見立てていう語)
などが詩歌にもうたわれます。
・ただ、現代、“筏”を日常の光景として目にすることはありませんから、知らない人のほうが多いでしょう。
また
- 「散る桜 残る桜も 散る桜」:良寛 (辞世の句とされる2句の一つ。)
(なお、もう一句は「うらを見せ おもてを見せて 散るもみぢ」。
こちらは、芭蕉の友人であった谷木因に「裏ちりつ表を散りつ紅葉かな」という句があり、良寛の「うらを見せ……」の句はこの木因の句を踏まえて詠まれたものである、とのこと。)
■「さまざまな事思ひ出す桜哉」:芭蕉
などが思い起こされ、
ついでに
■「年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず」
漢籍(唐代の詩人、劉希夷(りゅうきい)(651~680?)の「代悲白頭翁」(はくとうを悲しむ おきなに代かわりて)と題する詩の第4節。
古人復洛城東無
今人還対落花風
年年歳歳花相似
歳歳年年人不同
言寄全盛紅顔子
応憐半死白頭翁
年齢を重ねるにつれて、散り行く花への感慨も移り変わっていきます。
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