ギンメッキゴミグモ(その2)
・月遅れの記事で、先のギンメッキゴミグモ(その1)の関連記事です。
7月21日、雨上がりの朝6時40分ごろ、リビングの床に座り込むと、ちょうど1.5mほど先のバラの木に、ギンメッキゴミグモの、直径約25cmの円形垂直網が張られていて、中心にクモ(♀)が静止しているのが目にとまりました。
すでに網の縦糸はすべて完了していて、クモは、糸を出す糸疣のある腹部下面をこちら側に向けて網の中央に静止していました。
また、ゴミ捨て場から少し離れたところまでは、間隔の粗い横糸が張られて、さらにその先(中心からより離れたところ)までは、“白点に見える粘球”の付いた狭い間隔の横糸が張られていました。
5、6分ほどボーっと見ていた時に、突然クモは網の中心から離れ、ゴミ捨て場の少し先まで移動して、すでに出来上がった間隔の広い横糸の網の間を、さらに細分化して狭い間隔にする横糸を、網の中心にむかって張り始めたのです。
今回は、リビングの窓越しという、クモから完全に遮断された環境なので、クモの網張り行動に干渉・邪魔することもなく、のんびりと暇つぶし観察できるかと、カメラを持ち出し、ピントを合わせしておいてから、時々思い付きでシャッターを押しながら、撮ってみました。
あいにく逆光になることと、時折の微風にも巣が揺れて撮り置いた画像にはピンボケも多数ありましたが、整理して暇つぶし観察記録としました。
ゴミ捨て場の少し先(遠く)から、中心に向かって横糸間隔を狭める作業をはじめ、徐々にゴミ捨て場に近づき、ゴミ捨て場に到達したところで横糸追加作業を終えて、網の中心に戻り静止するまで、間延びした写真ですが、以下に掲載。
今回観察の、横糸の網張追加作業の始まりから、作業を終えて網の中心に戻って静止するまでの時間は20分ほどでした。
全く新規に網を完成させるにはどのくらいの時間がかかるのでしょうか。
・クモの糸は腹の中の紡績腺で生産され、下腹の先にある糸いぼ(多くの場合3対)から使用目的に応じて多種類の糸を出し分ける。
・命綱としての役割を果たす牽引糸、巣の骨格を構成する放射状の縦糸、そして飛来した獲物の動きを止める粘(着)球が付いた横糸など。
・獲物を捕獲する横糸:
横糸には小さな粘液の粒、「粘球」が並んでいる。(縮小画像で分かりづらいですが、小さな白点がそのようです。)
横糸は糸いぼから出るときに粘液に覆われ、その粘液が集まり、丸くなっている。
粘球には強力な粘着力があり、その横糸に虫の足や羽が触れると、粘球に捕捉される。
・クモの足場になる縦糸:
縦糸には粘球はないので触ってもくっつかない。それでクモは縦糸をたどることで網を自在に歩くことができる。
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