ギンメッキゴミグモ(その1)
・月遅れの記事です。
●ギンメッキゴミグモ:
初めての観察は2014年5月16日、近隣の自然公園でのことでした。
https://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-722c.html
小さなクモで、その存在を知らず、興味もなければその存在に気づかないだけだったようで、特別珍しいことではありませんでした。
そして、今シーズン、長雨の7月の間にほぼ毎日、庭の方々で足元や頭に近いところに円網を張っていて、それに気づかず頻繁に手足や顔、頭に絡みついて不快なので、改めて眺めてみるとギンメッキゴミグモだったことに気が付きました。
https://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-66bc71.html
(7月9日夕刻)掲載記事は下記URL
https://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-66bc71.html
あちらこちらにたくさんの個体が網を張っていて、その気になれば事例観察には事欠きません。
公園など公共の場での観察なら、必ず“何をしてるか”と声をかけられたり、”変人がいて気味悪い”、などの視線をあびたりして落ち着きませんが、幸い自宅ならその心配は無用ということで、気分転換の外出もままならない長雨期間の暇つぶしとして、改めてギンメッキゴミグモについて少し追っかけ観察してみました。
もちろん特別な知見など何も得られませんが、クモの巣について無知のレベルだったものを、ほんの少しながら広めることができました。
自然のままではどうしても撮影に制限があるので、個体を捕獲して観察してみました。
・ 2019.7.15雨の上がった午前8時過ぎの観察:
庭木の、ちょうど頭が触れる位置に網を張って静止していたギンメッキゴミグモの巣、♀個体そしてその捕獲観察記録:
(画像はクリックで拡大します。)
・捕獲してシャーレに入れ、8時間ほど経過してから再び覗いてみると、ゆっくり動き回りながら糸を引いていました。
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◇改めて、ギンメッキゴミグモ(コガネグモ科)について:
林縁、公園、人家周辺などに直径20~30cm程度の垂直円網を張り、その中央に、頭部を上に向けて脚を折りたたみ、頭胸部を隠すような姿勢で静止する。そのすぐ下に食べかすなどを集積したゴミ捨て場がある。
♂は小さく(体長約3~4mm)、腹部はやや細長く、腹部は銀白色で周縁に黒班がある。
♀は大きく(体長約4~7mm、)腹部も丸みがあり、腹部背面には銀色と黒色からなる複雑な模様があるが多型で、さらに季節ごとに変異もみられる。
出現時期は5~9月、年3化ほどの多化性。分布は本州、四国、九州。
なお、さらに。
◇クモの造網について記事があり参考にさせていただきました。
・クモの糸は腹の中の紡績腺で生産され、下腹の先にある糸いぼ(多くの場合3対)から使用目的に応じて多種類の糸を出し分ける。
・クモ糸の主成分はタンパク質で、その理化学的性質は絹糸とよく似ているが、伸び率はクモ糸の方がはるかに優れ、道標に使う“しおり糸”などは、絹糸よりも強靱である。
(参照:https://www.jataff.jp/konchu/mushi/mushi14.htm )
・クモの巣を構成する糸の種類と役割:
クモが巣を構成するために出す糸には、用途に応じて縦糸や横糸を含めて7種類の糸があるという。
命綱としての役割を果たす牽引糸、巣の骨格を構成する放射状の縦糸、そして飛来した獲物の動きを止める粘(着)球が付いた横糸など。
縦糸は力学的強度が強いのが特徴で、横糸は伸びやすい。
(参照:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhej/66/10/66_521/_pdf )
・また次の動画記事は大変興味深く拝見しました。
「クロワールド 糸をあやつる クモの秘密 オープニング」
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/outline.cgi?das_id=D0005100074_00000
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雑記:
本日の当地ピンポイント最高気温34℃、そして夜9時55分の外気温28℃。外に出ると未だに断続的ながら生ぬるい南風が吹いて湿気の多い上空には明るい満月が。
しかし空気が乾いて澄んでいれば頭上に見える”夏の大三角形”(こと座のベガ(織姫星)、わし座のアルタイル(彦星)、はくちょう座のデネブを結んでできる大きな三角形で、夏の星空の目印になる)(画像再掲)は見えず、金星ただ一つ見えるだけ。
予報では今夏初めての最低気温28℃の熱帯夜!。そして明日の予報の日中最高気温は37℃で、まだこの先も猛暑のトンネルの出口は見えないいう。我慢する他なし。
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