春の雑草(タチカタバミ、カタバミ、ナガミヒナゲシ、ノヂシャ、トキワツユクサ、ノミノツヅリ)
未整理の撮り置き画像を処分する前に記録のための記録として月遅れの記事になりました。
●タチカタバミ(カタバミ科カタバミ属):
カタバミは道端、庭、畑などに生え、繁殖力が非常に強いため駆除が大変な雑草です。
在来のカタバミは枝分かれした茎の下部を地面に這わせて広がり、その上部が立ち上がってハート型の3葉をつけ、黄色い花をさかせます。
(写真上段はカタバミ、下段はアカカタバミ)
近年はこの種のカタバミよりも、茎は横に這わずに直接立ち上がって草丈15~30cmほどになるタチカタバミが圧倒的に多くなりました。
・なおこれとは別に「オッタチカタバミ」という種もあるそうですが、タチカタバミとの識別については種の形状を比較するなど細部の確認が必要のようで、素人には分かりませんので、単にタチカタバミとしています。
分布は日本各地。
●ナガミヒナゲシ:
地中海沿岸原産のケシ科の一年草または越年草。
冬の間はロゼット葉で越冬して春 (4~5月頃)にオレンジ色の花を開く、非常に高い繁殖力と種子の発芽能力を持つ外来雑草。
花後形成される果実(芥子坊主)一個に約1,600粒の種子(芥子粒)が入っていて、一個体で100個の果実を形成することもできるため、多い個体では実に15万粒の種子を生産することになる。
外見上はとても貧弱な小ぶりの株でも種を作っている。
種の発芽率も高く、容易に爆発的な繁殖につながり、時に周辺の植物の生残に悪影響を及ぼす心配もある。
・見た目がかわいらしいので除草を免れている場合もあるが、楽しむ目的の場合は花が終わり次第、芥子坊主が出来る前に摘み取る(摘花)等の種子拡散を防ぐなど注意が必要。
※国立環境研究所 侵入生物データベース:
ナガミヒナゲシ
https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/80080.html
●ノヂシャ(スイカズラ科ノヂシャ属):
4月末、周囲にまだ大型の雑草が少ない草原に、ノヂシャがたくさん自生していました。
日本では雑草扱いですが欧米ではサラダ用として人気のハーブ。
毎シーズン目にする、春を感じる野草の一つで、現在(5月末)は大型雑草に埋没して存在不明に。
https://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_81b0.html
https://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/20154-0142.html
●トキワツユクサ(ツユクサ科ムラサキツユクサ属)
いつの間にか庭に侵入して白い花をつけると気が付く帰化植物多年草。
日陰で湿り気のある場所に、他の雑草などに混じって生えてきます。
放置すると予想以上に広がっていますが、除草は比較的簡単で、茎を引っ張るとぞろぞろと抜けてきます。
(南米原産で外来生物法により「要注意外来生物」に指定されています。)
●ノミノツヅリ(ナデシコ科ノミノツヅリ属):
名前は、小さな葉を蚤の着物「綴(ツヅリ):短衣のこと」に例えたもの。
市街地でも道端、空き地などにごく普通に生えています。
見かけは一見繊細です。
※畑や路傍、荒れ地に生える一年草~越年草。
根元からよく分枝し、茎は、はじめは横に這うが、花期には立ち上がり、草丈 5~20 cm。
葉は対生し、無柄で卵形、長さ 3~7 mm。
1 cm 程の花柄の先に直径5 mmくらいの小さな白色5弁花をつける。
雄しべは10個。雌しべは1個で花柱は3本に分かれている。
萼片は5枚で先端は尖り花弁より長い。
花期は3~6月、分布は日本各地。
| 固定リンク
「植物」カテゴリの記事
- 三寒四温で進む春(2021.03.03)
- 2月は逃げる/カワヅザクラ開花はじまる(2021.02.28)
- ツバキ開花 (2021.02.26)
- モンキチョウ(2021.02.22)
- 雑記 (2021.02.14)
コメント