バラ(ロイヤル・ハイネス)/アカスジチュウレンジ
毎シーズン繰り返される自然界の営みで、目新しいことではありませんが、バラと天敵害虫の記録です。
・5月中旬、バラの害虫アカスジチュウレンジがバラ(ロイヤル・ハイネス)にやってきました。
・6月初旬、開花した枝の葉に群がって食害しているアカスジチュウレンジ幼虫(と推測する)を見つけました。
◆5月中旬の原因:
それなりに“お気に入りとしてお世話をしていたバラ ですが、昨夏の猛暑と、カイガラムシによるダメージですっかり樹勢が衰えて冬を越し、今年の春には何とか枯れずに新梢と若葉の展開だけがゆっくり進んでいて、他種のバラはとうに花の最盛期を過ぎていた5月中旬も終わりのころ、貧弱ながら新梢の上に未熟な蕾が2個だけできていました。
今年の花は無理と思っていたので、樹勢が劣えるのを防ぐためにそのつぼみは摘み取ろうと思って庭に出たちょうどその時、展開が始まって間もない赤みを帯びた新葉上に、バラの天敵ハバチが1匹、緩慢な動きでうろついているのを見つけました。
カメラを取ってきて、写真を撮り終わっても逃げずにうろうろ。
撮像をアップで確認するとアカスジチュウレンジでした。(5/19)
殺虫剤スプレーを取ってきて噴霧した際にジェットに吹き飛ばされてハチの姿を見失い、始末の結果は未確認。
その時はそれで終わりました。
(その際、産卵場所を探していただけなのか、すでに新梢の茎に産卵していたのか、また他の枝に産卵痕はないかなど点検はしませんでした。)
そして後日、処置がまずかったことがわかりましたが後の祭りに。
(ただし、この出来事と、後日の結果に対する因果関係の証明はありません。)
◆6月初旬の結果:
●アカスジチュウレンジ幼虫(ミフシハバチ科):
今シーズン、他種バラの花が終わってから、やっと(6/4)1輪のロイヤル・ハイネス(花は標準より小ぶりながら)が見ごろになりました。
https://www.helpmefind.com/gardening/pl.php?n=13266
葉は、表面に艶のある濃い緑色で、花は淡いピンク色で、爽やかな甘い芳香があります。
当日の最高気温は30℃を越えて、翌5日にはもう“開き過ぎ”の花姿になってしまいました。
これで切り捨ても惜しいので、切り花にしようとハサミを持ってのぞき込んだ時、ちょうど花の真下で陰になっていた複数の葉に、アカスジチュウレンジの幼虫と推測される若齢幼虫が群がっているのを発見しました。
既に太い葉脈だけになっている葉もありました。
殺虫剤をスプレーするとすぐに大半の幼虫はぽたぽたと落下していきますが、しぶとく葉にしがみついているものも。
写真を撮って(6月5日)から、被害を受けた葉や茎は切り取り処分に。
◆成虫:
(チュウレンジハバチ同様)幼虫はバラ科植物の葉を食害するバラ園芸の天敵仲間。
・成虫の体長は8mm内外、翅は暗色半透明で、頭部は黒色。
胸背部の瘤はすべて黒色ではなく、真ん中に橙色の瘤もあり、また胸部側面は橙黄色。
(ただし、これら体色には変異が多いということです。)
(なお、これに対してチュウレンジハバチの場合は胸背部の瘤全体が黒色で、胸部側面は暗色~黒色という違いがあります。)
バラの新梢に産卵中の姿勢や、残された産卵痕などはチュウレンジハバチと同じ。
成虫出現時期は5~10月、分布は日本各地。
◆幼虫:
老齢幼虫は体長20mm内外。頭部は黄褐色、体は緑色で体節に黒い点状の斑紋が現れる。
若齢時には頭部は黒色で、体節の黒点状斑紋は見られない。
(チュウレンジハバチ幼虫も若齢時には同様の外観なので素人には識別は別困難)
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※すっかり忘れていましたが、過去ログがありました。こちらの方が詳しいです。
2016年10月 3日 (月) アカスジチュウレンジ終齢幼虫
https://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-a231.html
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