ヤガタアリグモ、その他クモ5種
新型コロナウイルス感染防止のため、不急不要の外出自粛中に自宅で観察した数種のクモについて、まとめた遅ればせの記録です。
●ヤガタアリグモ:
期間中に何回か目にしたアリグモの仲間の一つです。
なお情報不足のため、同定には全く自信がありませんがヤガタアリグモとしました。
自宅の玄関先や外構壁を歩き回っていた大顎の♂個体です。(撮影2020.5.28)
それまで数回見かけていましたが、素早く歩き回るためなかなか鮮明な写真が撮れなかったので、今回は追っかけ撮影後、更に捕獲してシャーレに入れ観察し、記録したものです。
(画像はすべてクリックで拡大します)
体の色彩はネット上で参照した典型的なオスに似ています。
なお赤い部分には個体により濃淡があり、灰色の個体もいて、また、体長や上顎の長さも変異が大きいという。
・昆虫の体は頭、胸、腹と三つに分かれるが、クモは頭胸部,腹部の二つから成る。
アリグモは頭胸部分の一部を白くしてくびれがあるように見せ、あたかも、頭と胸が分かれているように錯覚させている。
実際には、白く見える部分には白毛が密生している。
・別の日(7月12日)、撮影した(顎の小さい)ヤガタアリグモ♀と思われる画像1枚:
※ヤガタアリグモ
体長(上顎 (大顎)は除く)は♀ ♂ 共に6~7 mm 前後。体色には変異が多く、捉えどころがない。
日本産の他種と比べると頭部と胸部の間のくびれが強く、また腹柄が長く感じられる。
草原など開けた環境に多く、人家の外壁などでもよく見られる。
出現時期は(成体越冬?;1年中(?)、分布は関東以南。
●アリグモ:
過去ログが何回もあります。https://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2020/04/post-265e22.html
・アリグモ♂:(屋外のプラスチック容器上を歩き回っていた個体:撮影2020.5.14)
・アリグモ(たぶん♀):サザンカの葉上に静止していた個体の後ろ姿。(撮影2020.5.23)
体長♀7~8mm;♂5~6mm。出現時期は6~8月、分布は日本各地。
●デーニッツハエトリ:
窓の外に静止していた個体。(撮影2020.5.4)
見かけたのは初めて。
体長♀ 8~9mm;♂6~7mm。出現時期は3~11月、分布は日本各地。
●地面を張っていた不明のクモ:
(体長10mm前後):
●ギンメッキゴミグモ:
これまでで一番鮮明な画像が撮れたので改めて掲載。
(撮影2020.5.4)
※過去ログ多数:
https://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-f8bc66.html
林縁、公園、人家周辺などに直径20~30cm程度の垂直円網を張り、その中央に、頭部を上に向けて脚を折りたたみ、頭胸部を隠すような姿勢で静止する。
そのすぐ下に食べかすなどを集積したゴミ捨て場がある。
♂は小さく(体長約3~4mm)、腹部はやや細長く、腹部は銀白色で周縁に黒班がある。
♀は大きく(体長約4~7mm、)腹部も丸みがあり、腹部背面には銀色と黒色からなる複雑な模様があるが多型で、さらに季節ごとに変異もみられる。
出現時期は5~9月、年3化ほどの多化性。分布は本州、四国、九州。
●ササグモ:
過去ログがありますが記録。
・外構壁に居たもの(撮影2020.5.4)
・およびバラ(ブルームーン)に静止していて、何故か動く気配がなかった個体。
(撮影2020.5.5)
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