欅平散策(富山県)②植物、昆虫
前報の続きです。
9月下旬、紅葉にはまだ(1ヶ月前後)早かった北陸路を1泊2日で訪問する機会があり、体力の衰えを実感しながらも少しばかり歩いて楽しんできました。
欅平散策ルートマップを手元に、マップ右端の「祖母谷地獄」から左端の猿飛峡までのウオーキングの途上で目にした秋の花や昆虫など気ままに撮ってきた画像の羅列です。
■植物:
●アキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属):
人里や明るい山地林縁に生えて草丈30~80cmになる多年草。
通常は3~10本ぐらいの真っ直ぐ伸びる茎が出て株立ちになり、秋に先端付近に花径5mmほどの小さな黄色の花を多数つける。
花期は8~11月、分布は日本各地。
(以下の画像はクリックで拡大します。)
●ノコンギク(キク科シオン属):
日当たりのよい山野の路傍などに咲く日本固有種の多年草。
花期は8~11月、分布は本州、四国、九州。
●クロバナヒキオコシ(黒花引起し)(シソ科ヤマハッカ属):
山地林縁に生える日本固有種の多年草。草丈は50~150cmになり、茎はシソ科植物の特徴で4角です。
茎頂に円錐花序を作り5mm程の小花をたくさんつけます。
花はあまり目立ちませんが色が黒に近い濃紺紫色で、自然の中では珍しい色。
花期は8~9月、分布は北海道、本州の近畿地方以北の日本海側。
最初の画像だけ、宿泊した宿の花瓶に生け花として飾られていたもので、それ以外は野生のもの。
●ゴマナ(胡麻菜)キク科:
日本固有種で、山地のやや湿った草原、道端などに生え、草丈100~150㎝になる多年草。
葉は「胡麻(ごま/うごま)」に似ているのが名前の由来で、花は遠目にはシラヤマギクにも似ていますが、葉の形が異なるので識別できます。
花期は 9~10月、分布は本州、四国、九州。
●ミゾソバ白花(タデ科タデ属)
ミゾソバの白花品種。
ミゾソバと同じような日当たりのよい場所に生える1年草。
草丈は30~100㎝ほど。葉の形や葉柄に狭い翼のあるのはミゾソバと同じですが、茎の
赤色が薄く、ほとんど緑色で、花被は白色。
花期は7~10月、分布は日本各地。
●リンドウ(リンドウ科リンドウ属):
人里に近い野山から、明るい山地林床などに生える多年草。
花期は9~10月、分布は本州、四国、九州。
●ウド(独活)(ウコギ科タラノキ属)の実:
木のように大きくなる。独特の匂いがある若芽はヤマウドと呼ばれ、美味しい山菜になります。
花期8~9月の後、結実。果実は直径約3㎜の液果様の核果で、黒紫色に熟す。
分布は日本各地。
●ミゾホオズキ(溝酸漿)(ハエドクソウ科ミゾホオズキ属):
日当たりの良い山野の湿地、湧水のほとり、溝などに生育する多年草
花期は6~9月、分布は日本各地。
●シロバナニシキゴロモ(白花錦衣)(シソ科キランソウ属):
花期は5~6月ということなので,間違いかも知れませんが、時期はずれに少し花が開いたのでは,ということで、シロバナニシキゴロモとしました。
本種は低地~山地の日当たりのよい場所に生える多年草。
茎の高さは5~15cm。葉腋に、長さ約1cmの白色の花を数個つける。
花冠は細長い筒状唇形で毛があり、2裂する小さな上唇と、3裂する大きな下唇からなる。
葉は対生し、長倒卵形で、縁に波状の大きく粗い鋸歯がある。
花期は5~6月、分布は北海道~九州の日本海側。
●テンニンソウ(天人草)シソ科:
山地の草原や樹林下に群生する多年草。茎の先に直立した花穂を出し、クリーム色の小さな唇形花を密につける。
花期は9~10月、分布は日本各地。
●ダイモンジソウ(大文字草)(ユキノシタ科ユキノシタ属):
湿気のある岩上などに生育する、「大」の字に似た形の花を付ける多年草。
花期は7~10月、分布は日本各地。
●ヒメヤシャブシ(カバノキ科ハンノキ属):
山地の痩せ地や崩壊地に自生する先駆樹種で、雌雄同株、雌雄異花の落葉小高木。
花期は3月、果期(結実)は8~12月。分布は北海道、本州(日本海側)、四国。
●ナナカマド(バラ科):
山地~亜高山帯に分布する落葉高木。
花期は夏、果期(結実)は秋。あざやかな紅葉と、赤い実がきれい。分布は日本各地。
■昆虫:
●バッタの仲間:
ヤブキリ、ヤマクダマキモドキ、フキバッタ、クサギカメムシ。
●不明のガとシジミチョウの仲間:
キンモンリンガ、ウラギンシジミなど。
(完)
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